鑿鍛冶の独り言履歴09年分
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*平成21年仕事始め
*私がなずけ親竪て鑿
*最近作った、変わった製品
*やり鉋と私09.6.1
*三条クラフトフェアin八木ヶ鼻09.7.3
第2回三条クラフトフェアin八木ヶ鼻09.7.3
6月27日・28日に三条市下田八木ヶ鼻オートキャンプ場にて
第2回目ののクラフト展が有りました。
場所は昨年と同じく、三条燕インターより30〜40分ぐらい福島寄りの
下田地区八木ヶ鼻の、風景がとても良い所でおこなわれました。
北は北海道から南は岡山まで、134の出展者があり、
陶芸・木工・ガラス細工など、色々な作家さんたちが来られていました。
(募集は100だったらしいのですが、200以上の申し込みがあったそうです)
昨年の10月とは違い、両日ともとても良い天気で
1日目、温度計をつけていた人は、外は40度近くテントの中は38度だったそうです。
私達は鍛冶屋の実演をし、和釘などの実演と1輪差しの製作体験をしました。
とても暑い中、見学している人はとても熱心に見ていかれました。
1輪差しの体験は、子供とあとは全て女性の方で、一生懸命鉄を叩いていかれました。
後で実行委員の方に聞きましたら、両日で約25.000人位の方が
来られていたそうです。
実行委員の皆さん大変お疲れ様でした。そして、誠に有難うございました。
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やり鉋と私09.6.1
私が始めて「やり鉋」を手がけたのは、独立してまもない
昭和53年の頃だと思いますが、ある問屋さんより
実用として使える「やり鉋」を作って欲しいと注文があり
まず形は儀式用の模型や写真等で見ておりますが
反りやコテの高さが分からず、学校の教科書に出ていた
「石山寺縁起絵巻」の写真などから割り出して見たり
色々悩んでいると、冶金工学の岩崎重義先生に、
この事を話しましたら先生が、「今ちょうど美術大学の依頼で
やり鉋を作っているから見に来たら」と言って頂き、
これぞ渡りに船とばかりに大喜びで見に行き
「やり鉋」の復元時の話や、作るにあたっての注意点を
聞かせて頂き、無事に使える「やり鉋」を納品させて頂きました。
以来現在までに、大きい物・小さい物と色々な「やり鉋」を数多く
作らせて頂いておりますが、使ってくださる方々の
話を聞かせて頂き、作れば作るほどに
反り・形・研ぎと奥の深いものが感じられます。
*私がやり鉋を作る作業工程のビデオが、
神戸の竹中大工道具館様で紹介して
下さっておられます。
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作業写真と製品とやり鉋の使用と削り屑
最近作った、変わった製品09.4.1
長めのエンマ抜き
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私がなずけ親竪て鑿09.3.1
この鑿は17年位前になると思いますが
千葉県の販売店の展示会に来ておられたお客様が
2寸1分か2寸2分位の追入鑿が有りませんかと聞かれ
2寸ならここに有りますがと答えたら、2寸だと4寸の所を
2回で切りたいので少し巾の有る方が必要なのでと言われ、
2寸2分を作らせて頂きました。
この話を別の展示会で話をした所、俺は2寸5分か3寸が良いと
言われ、何故そんなに巾広が必要か聞きましたら、長手の部分の
鑿立て口切に使うのだと聞きそれではと
65ミリ・75ミリ・90ミリの3点を特別製品として
少し価格も抑えて仕上げは鎚目と裏は2ツ裏
刃には巾が広いので、落ちたり、何かに当たっても欠けにくいように
(写真参考)皮のケースを付けて紹介した所、大変に好評を頂き
現在も作らせて頂いております。
鑿立て用に使われるとの事で、竪て鑿と名付けた次第です。
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平成21年仕事始め09.2.1
今年の仕事始めは、昨年春に削ろう会高岡大会の時に
富山のS大工さんより江戸時代に作られた古民家をくずした時の
ケタに打ってあった金具が在るのだけれども、何かに
使えるだろうか(写真)と話しを頂いて
帰り調べて見ましたら、適度な軟らかさと、粘りがあり
鑿が出来ると思いますとお返事した所、
追入15本組を作ることで話が進みました。
1月7日の初仕事に息子(道生)が古鉄を還元し、
追入鑿の母体(地金)とし、私(明夫)が鑿にして
親子で平成21年の初鍛えの作と致しました。
先日大工さんに納品させて頂きまして、
良く出来ているとお褒めの言葉を頂きました。
親子で新年早々、明るい気持ちで
今年も一生懸命良い仕事をして頑張ろうと思いました。
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