お客様へのお願い
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*刃角について
*砥ぎについて
*グラインダー砥ぎ
*鑿の裏のついて
*鑿の裏押しについて
(刃研ぎの角度について)
私共が作っている鑿の刃の角度は
種類によって異なります。
たたく鑿(追入鑿
厚鑿など)
28度〜30度
突く鑿(薄鑿{木成鑿}
本突鑿など)
24度〜26度
私共に「見て欲しい」と来る鑿(よその物を含む)の大半は、
刃研ぎがおかしい事が多いです。
鑿の刃角がすごく鋭角であったり、
刃がグラインダー等で刃の真ん中を削られて、
ヤスリがかかったりしています。刃角についてでも述べているように
鑿は鉋の刃と違い鑿を垂直に立てて叩いて使用するもので、
刃物の中で一番厳しいところで使用するものですから
刃角はすごく大切なものですので、角度は気をつけて下さい。
そして、グラインダーですが、出来るだけ使用は避け、欠けを直す時は
、小売屋さんか各メーカーへ出して欲しいです。
(せっかくの鑿を、焼きを戻してしまっては大変ですから)
あと刃の研ぎ方ですが、鉋と違いきっちりとした刃を研ぐより、
叩き鑿の場合、すこし刃先が丸刃(ある有名な鑿鍛冶が、「刃先は、
米粒のような緩やかな丸みにすると良い」言われておりました)
の方が、刃持ちが良い様です。
それと、最近の大工さんが使っている砥石が、「ちょと」と思います
これは、父とある有名な与板の鑿鍛冶が話しをしていたのですが、
「最近出てきた人造砥石は刃がピカピカ光ってばかりいて
刃のもちが悪い」と、それはどうしてか分からないのですが、
私としても調べてみたいと思っています。
この角度にして頂く事により木に負けず、 刃もちが良くなります。 あとは、木の種類(硬さ)や、用途に よって角度を調整して頂ければと思います。 尚、24度以下に研がれた鑿は、 刃先が「こぼれたり」、「よれたり」 する原因になります この様な場合、責任は持てませんので お願いします。 グラインダーなどで研ぐと摩擦熱で 焼きが戻ってしまい、切れ味が悪くなります。 グラインダー等、で研がないで下さい。 この様な場合も、責任は持てませんので、 お願いします。 人造砥石は最近良く研げるものがでてきていますが、 やはり少し目が粗いようですので最後はできれば 天然の合わせ砥石で仕上げて頂ければ刃もちが より良くなると言われています。 ぜひお試しください。 |
私共に「見て欲しい」と来る鑿(よその物を含む)の大半は、
刃研ぎがおかしい事が多いです。
鑿の刃角がすごく鋭角であったり、
刃がグラインダー等で刃の真ん中を削られて、
ヤスリがかかったりしています。刃角についてでも述べているように
鑿は鉋の刃と違い鑿を垂直に立てて叩いて使用するもので、
刃物の中で一番厳しいところで使用するものですから
刃角はすごく大切なものですので、角度は気をつけて下さい。
そして、グラインダーですが、出来るだけ使用は避け、欠けを直す時は
、小売屋さんか各メーカーへ出して欲しいです。
(せっかくの鑿を、焼きを戻してしまっては大変ですから)
あと刃の研ぎ方ですが、鉋と違いきっちりとした刃を研ぐより、
叩き鑿の場合、すこし刃先が丸刃(ある有名な鑿鍛冶が、「刃先は、
米粒のような緩やかな丸みにすると良い」言われておりました)
の方が、刃持ちが良い様です。
それと、最近の大工さんが使っている砥石が、「ちょと」と思います
これは、父とある鑿鍛冶が話しをしていたのですが、
「最近出てきた人造砥石は刃がピカピカ光ってばかりいて
刃のもちが悪い」と、それはどうしてか分からないのですが、
私としても調べてみたいと思っています。
*グラインダー研ぎについて
私共に、下の写真ようになった鑿が帰ってきました。
このホームページでも説明しているように、
グラインダーを使用した物は、責任は取れません。
お客さんがお金を出して買われた鑿ですから、使い方に
ついて言う事はしませんが、この様な状態にして
「切れないから返品します」と言うのは、
いかがなものでしょうか?
私共は水砥幾で刃を砥下していますから
硬さがおかしくなる事はありませんが、写真ぐらい跡が
残るようですと・・・
「どうしてグラインダーを使うのですか?」と聞くと、
「刃を研ぐ時、砥石に当たる所が少ないから研ぎが楽」だそうです。
しかし、グラインダーをかけたおかげで、鑿の本当の
切れ味が出ないのは悲しいですし、一本ずつ
精魂込めて造っている私達も悲しくなってきます。
どうか、鑿の刃にはグラインダーを使用しないでください。
お願い致します。
まず焼き戻しですが、それはグラインダーを
使用した時点でしかわからないことです。
実際は、私共に届いた時点では見ただけではわかりません。
例えばグラインダーを使用した時の力加減で、
焼き色が付く(褐色や紫色など)と全く問題にならないくらい
柔らかくなりますし、たとえ色が付かないにしても
100℃以上になると硬度が変わってくるのは、
いろいろな鉄鋼材料学の本にも出ていますから、
大なり小なり影響があり、
これでは本当の切れ味は出ないと思います。
こういった場合には早く刃が尽きたり、
刃がまくれるなどの原因になります。
次にグラインダーをかけると刃がこぼれることもあります。
これは刃の中心(上の写真)
がえぐれていることによって、刃先が部分的に
薄くなり、包丁やカミソリなどを叩いているのと同じで、刃が
ポロポロと欠ける原因になると思います。
こう言った事により、グラインダーの使用したものは、
責任が持てないのです。
*(私共の鑿は科学的根拠のもとで、最適な硬さにしております。)
*鑿の裏について
これから書く事は、全部の鑿にあてはまるとは
限りませんので、ご注意ください。
よく「鑿のベタ裏、鉋の糸裏」と言われます。
鑿はベタ裏が良いと聞いたある大工さんは
『のみは、ベタ裏が良いのだから、
裏のスキ(一枚裏など)が無い方が良いのでは』
と考え、裏のスキが無い鑿を注文されることがあります。
しかし、鑿は使用していくと、裏の刃先も消耗(ダレル)していきます。
もし、サワがないと裏を研ぐとき、砥石に裏全体が当たり、いつになっても
平らに刃先まで当たりませんので、裏が仕上らないと思います。
その他に、木と裏の抵抗を少なくするなど、鑿の裏はとても大事なものです。
よく、一枚裏とスジ裏(三つ裏など)の利点を質問される事があります。
例えば、一枚裏は裏のスキがスジ裏に比べ広くなっていて、
木との抵抗が少ないとか、三つ裏は裏のスジが木に跡をつけてしまう、
スジ裏は一枚裏より、裏が木に当たった時、
スジ裏がガイド代わりになるなどなど。
しかし、一番は好みでは無いでしょうか。
*裏押しについて
これから書く事は、全部の鑿にあてはまるとは
限りませんので、ご注意ください。
(砥石は、平らに直してからお試しください。)
まず図1AとBとありますが、どちらの方に力を入れ
(強く押さえるか)を示した図です。
図2はその結果で、上はAの方(刃先)を強く押しBは支える程度
にすると、このようになり裏のサワ(スキ)が裏を押す前
と形が変わらず、刃先を多く押す事が出来ます。 〔良〕
下はBの方を強く押し、Aは軽く(支える程度)です。
このように裏のサワ(スキ)が裏を押す前と違い、
形がどんどん変わって行き、刃先のベタが細くなって
上手く裏が押せていない状態になっていきます。 〔不〕
図3は裏のサワ(スキ)の側断面で、私共では先が浅く
元を深くしております。これは、鑿を使いこんで来ても
上で説明した押し方をすれば、最後までサワ(スキ)
が残るようにする為、こうなっております。
上の写真は実際に大工さんが使っていた物です。
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