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 私は「赤毛のアン」が大好きで中学時代に夢中になって読みました。アンは大人になった今読み返してもやっぱり楽しくてワクワクします。原書で読むとアンの魅力はいっそう増しました。普段本を読むときはテンポが途切れるので精読はしないのですが、今回はスローに行きたいと思います。楽しいアンのおしゃべりや思わず笑ってしまうような言い回し、胸に響く言葉など、原書から抜粋しながらゆっくり楽しみたいと思います。昔アンが好きだった人は私と一緒に読んでみませんか。

下記のSkylark; Reissue版 (1984/10/1)を購入しました。表紙のかわいらしさが選択の一番の理由。このイラストがイメージにぴったりで気に入りました。しかも値段も他の他と比べて安かったです。


函館で見つけた「グリーン・ゲイブルズ」の写真です。赤毛のアンをイメージしたカフェだそうです。お店の前で記念撮影。下の方しか写ってないのが残念ですが、上の本の表紙とそっくり同じグリーンの切妻屋根になっていました。いつかはアンのふるさとであるカナダのプリンス・エドワード島に行ってみたいです。(果たして生きてるうちに行けるでしょうか?)
 物語はグリーン・ゲイブルズ(切妻屋根の家)のマシューとマリラ・カスパートという変わり者で初老の兄妹が農作業を手伝うために男の子を孤児院からもらうことになったが、手違いでやせっぽっちでそばかすだらけで赤毛の女の子が来てしまう、というところから始まります。
 日本語訳は翻訳ではないのでちゃんとした翻訳は日本語版の本を読んでください。私が中学生の時に読んだのは村岡花子さんの訳本でしたが、近年出された松本侑子さんの訳本にはこの小説にあるおびただしい数の古典や聖書、詩等からの引用の出典をていねいに調べて解説がつけられています。アンは子供の読み物ではなく大人の鑑賞に充分堪えうる文学だということです。

p.9
"The little birds sang as if it were
The one day of summer in all the year."
「小鳥達はまるでこの日が一年でたった一日の夏の日であるかのように歌っていた。」
マシューが孤児を迎えに馬車で駅へと出向く時の描写に使われています。ある詩からの引用のようですが、小鳥たちのさえずりが聞こえてくるような一節です。マシューがこのドライブを楽しんでいる様子も感じられます。

p.10
'There was more scope for imagination,' she said.
「(こちらの方が)ずっと想像の余地があるんですもの。」と言った。
マシューが迎えに来るのを待っているアンに駅員さんが待合室で待っていたらと言うと、アンは外にいる方が良いと言います。"scope for imagination"はこの後も何度も出てくる表現です。翻訳版を読んでいる時には英語で何て言うのかなあって思っていました。